食品 |
水分(%) |
含有量 |
乾燥材料
(mg/kg) |
新鮮材料
(mg/kg) |
牡蠣 |
87.5 |
245.8 |
30.7 |
海老 |
81.1 |
38.8 |
7.3 |
松茸 |
71.2 |
61.7 |
17.9 |
大根 |
94.4 |
28.7 |
1.6 |
レバー |
71.6 |
75.7 |
21.5 |
ココア |
4.5 |
35.0 |
33.4 |
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銅は生命活動に必要な必須微量元素ですが、その銅が多く含まれている食品は上のとおりです。
一番含有量が多い牡蠣は「海のミルク」と呼ばれ、なめらかなミルクのような風味をもっています。グリコーゲンをはじめとして、たんぱく質、鉄分、ビタミン類などの栄養素が豊富で、とくに銅や亜鉛などのミネラルの量が他の食品にくらべて圧倒的に多い、という特徴があります。
文豪ヘミングウェイは「牡蠣を食べると銅の味がする」という言葉を残しています。そういわれて食べてみると、かすかに舌を刺す苦味と酸味が感じられます。牡蠣の中に銅が含まれているというとちょっと意外な感じがしますが、銅はいろいろな食材に含まれていて、私たちは毎日のように銅を体の中に取り入れています。
銅は、血液をつくる、色素をつくる、骨や血管を正常に保つ、脳のはたらきを助けるなど、人間の体内で大切な役割を果たしていて、銅の摂取が不足すると、貧血や動脈硬化を起こしやすくなります。貧血の原因は、体内に酸素を運ぶヘモグロビンの量の減少ですが、銅はヘモグロビンの合成を促進する触媒のようなはたらきをする大切な成分なのです。
銅が、人間の健康にとって不可欠な成分であることがわかったのは、いまから約70年前のことです。
銅のように、生物の体内から少量しか見つからない成分は「微量元素」と呼ばれていますが、銅や亜鉛などいくつかの金属元素が人間の健康にとって不可欠であることが科学的にも証明されています。