腰葺き(額縁葺き)の瓦の水落ち部に、穴あきが出来ると聞きましたが?
(軒樋に穴があいたのを見たことがありますが、酸性雨との関係は?)に記述した瓦屋根の軒樋とも関連しますが、瓦で雨水が集中することは同じです。
ただ、落差が一文字瓦・唐草瓦の厚みだけなので、軒樋の場合に比べ小さいという違いがあります。
このため、銅の消耗代は軒樋より大幅に少ないのですが、やはり銅板だけで葺いた屋根に比べ消耗は多くなります。これをほおっておくと酸化物が黄色に変色し、ひどい場合は穴あきにまで至ることがあります。
この対策として、瓦と接する部分(雨切れ部分を含む)だけは、銅板を二重葺きにするか、銅の板厚を上げて使用する(例えば、0.5mm以上)にするようおすすめします。
なお、瓦屋根の下り谷についても捨板を使用するなど、同様な配慮が必要です。
水切り銅板を重ねた二重葺きの例