銅屋根は意匠性、耐震性に優れていることは分かりますが、時として銅屋根に雨漏りが生ずることがあると聞きますが、どのような点に注意したらよいのですか。

ご質問

銅屋根は意匠性、耐震性に優れていることは分かりますが、時として銅屋根に雨漏りが生ずることがあると聞きますが、どのような点に注意したらよいのですか。


お答え

 銅屋根の雨漏りは、ほとんどが施工上の問題に起因しています。次の注意点を守ってください。
<雨漏り対策とはぜ部の設計>

  • 雨漏りを起こさないためには、はぜ部からの雨漏りを避けるための屋根勾配3/10以上(段葺きでは、各段3.5/10以上)、望ましくは4/10以上の鉄則を守ることが必要です。
  • はぜ代も15mm以上(下はぜは16~18mm以上)を確保しないと、はぜ部に水が回りやすくなり、漏水を招く原因となります。また、風圧や膨張・収縮によっても同様の現象が起きることがあります。
  • はぜ部をつぶすと毛細管現象ではぜに水が回り、漏水事故を招く原因になります。
  • はぜが重なる二重曲げ部は最も拘束が強いので、長期間経過後、銅の膨張・収縮のために割れを生じ、漏水を起こすことがあります。こうした熱膨張・収縮対策には、エキスパンションジョイント工法の採用をおすすめします。

 このように、はぜに関する万一の事故を避けるためには、エキスパンションジョイント工法や十分なはぜ取りのほか、銅の板厚を上げて(例えば、0.4mm以上)使用することも大切です。はぜ代の確保と板厚を増すことではぜの強度が増し、膨張・収縮にも強くなります。

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